キャバクラ・ガールズバーのバックは、指名・ドリンク・ボトル・同伴などの種類ごとに「1杯いくら」の額か「料金の何%」の率で決め、時給に足して払います。計算を間違えやすいのは、税込・税抜のどちらに率をかけるか、会計後に伝票を直した時の直し忘れ、1つの席に何人も付いた時の分け方の3つです。
目次
キャバクラ・ガールズバーのバックは、キャストが取った売上に応じて時給とは別に払う歩合です。種類ごとに「額」か「率」を決め、伝票から1本ずつ数えて月の給料に足します。
バックの計算でお店がもめるのは、率そのものより「何に率をかけるか」と「誰に付けるか」が決まっていない時です。この記事では、種類と決め方、計算例、月末の締めで内勤が確かめる所を順に説明します。
キャバクラ・ガールズバーのバックにはどんな種類がある?
よく使われるバックは、指名・ドリンク・ボトル・同伴・遠隔の5種類です。どれを付けるか、いくらにするかはお店によって違います。
| 種類 | 付く時 | 数える単位 |
|---|---|---|
| 指名バック | 本指名・場内指名を取った時 | 1来店ごと、または指名料1本ごと |
| ドリンクバック | キャストドリンクを頼んでもらった時 | 1杯ごと |
| ボトルバック | ボトル・シャンパンを入れてもらった時 | 1本ごと |
| 同伴の手当 | 同伴で一緒に来店した時 | 1来店ごと |
| 遠隔のバック | ネットショップからの注文(遠隔) | 1注文ごと |
ガールズバーやコンカフェではドリンクバックが中心、キャバクラでは指名バックとボトルバックの割合が大きくなりやすい、というように業態で重みが変わります。
バックは「額」と「率」のどちらで決める?
値段が決まっているものは額、値段に幅があるものは率で決めると、キャストにも説明しやすくなります。
- 額で決める例:ドリンク1杯につき◯円、場内指名1本につき◯円。キャストが自分で数えやすい
- 率で決める例:ボトルの値段の◯%、指名料の◯%。高いボトルほどバックも増える
- 組み合わせる例:ドリンクは額、ボトルは率。1つのお店で両方を使うのはよくあるやり方です
率で決める時は「何に率をかけるか」を必ず一緒に決めます。メニューの値段にかけるのか、TAX・サービス料を足した会計額にかけるのかで、払う額が変わるからです。
バックの計算例(税抜と税込で何円違う?)
同じ「ボトル30%」でも、TAX・サービス料を足す前と後のどちらにかけるかで、1本あたりの額が変わります。下の例ではTAX・サービス料を30%としています。
| 率をかける金額 | 計算 | バック |
|---|---|---|
| メニューの値段(足す前) | 20,000円 × 30% | 6,000円 |
| TAX・サービス料を足した後 | 26,000円 × 30% | 7,800円 |
1本で1,800円違い、月に何本も出るキャストなら差は大きくなります。どちらが正しいということはなく、入店の時にキャストへ見せた決まりと同じにすることが大事です。
- キャストドリンク 6杯 × 300円
- 1,800円
- 場内指名 1本 × 1,000円
- 1,000円
- ボトル 20,000円 × 30%(足す前の値段に)
- 6,000円
- この日のバック
- 8,800円
数字は説明のための例です。額・率はお店によって違います。
バック計算で間違えやすいのはどこ?
間違いの多くは、計算の式ではなく、伝票とバックの記録がずれることで起きます。月末の締めで内勤が確かめたいのは次の4つです。
1. 会計の後に伝票を直した
会計の後に品目や担当を直したのに、手で付けていたバックの表を直し忘れると、伝票とバックが合わなくなります。伝票とバックを同じ記録から出すようにすると、伝票を直すだけでバックも直ります。
2. 1つの席に何人も付いた
シャンパンを入れた席に3人付いていた時、全額を担当に付けるのか、人数で分けるのかを決めておきます。分ける場合は、割り切れない端数を誰に付けるかまで決めておくと、あとで1円単位の問い合わせが来ません。
3. 途中でキャストが替わった
付け回しで途中から別の子が付いた時、その後に入ったドリンクを誰に付けるかは、伝票に入れる時点で担当を選ぶのが一番確かです。締めの後に思い出して付け直すと、漏れや二重が起きます。
4. 店の外の売上を入れ忘れた
遠隔の注文やイベントの売上は、店内の伝票と別の場所にあるので、締めた後の集計に入れ忘れやすいところです。月末にまとめて足すのではなく、注文が入った日に誰の分かを決めておきます。
バックの決まりはキャストにどう見せる?
キャストが自分のバックをいつでも確かめられるようにすると、給料日の「計算が違う」が減ります。合計だけでなく、何が何杯・何本でいくらかの内訳まで見えると、本人が自分で確かめられます。
- 入店の時:種類ごとの額・率と、率をかける金額(足す前か後か)を紙かデータで渡す
- 営業中・営業後:その日のドリンク数・指名数を本人が見られるようにする
- 給料日:給与明細にバックの内訳を種類ごとに載せる
- 決まりを変える時:いつの営業日から変わるかを先に伝え、前の月の分は変えない
遠隔のバックはどう付ける?
コンカフェやガールズバーでは、ネットショップから「◯◯ちゃんへ」とドリンクやグッズを注文してもらう遠隔の売上があります。遠隔のバックは、注文の備考や商品の種類に書かれた名前で、誰の分かを決めるのが一般的です。
名前の書き方がお客様ごとに違う(ひらがな・カタカナ・あだ名)と、誰の分か決められない注文が残ります。決められなかった注文を月末にまとめて探すのではなく、注文が入った日に担当を決めておくと、締めの日に慌てません。
バックの計算で起きたトラブル例と防ぎ方
例1:率をかける金額がキャストの思っていたものと違った
お店はメニューの値段にボトルバックの率をかけていたのに、キャストは会計額にかかると思っていた、というケースです。給料日に「思っていたより少ない」と言われます。入店の時に、計算例を1つ付けて決まりを渡しておくと防げます。
例2:会計後の値引きでバックが合わなくなった
お客様に値引きをした伝票を会計の後に直したのに、バックは値引き前のまま払ってしまったケースです。値引きをした時にバックも下げるのか、下げないのかを先に決め、伝票を直した時にバックも同じ記録から出し直すようにします。
例3:ヘルプの子にバックが付かなかった
本指名の子が別の席にいる間に付いたヘルプの子の席で、ドリンクを全部本指名の子に付けていたケースです。ヘルプの子のやる気が下がります。誰が飲んだドリンクは誰に付けるか、を決まりにしておきます。
月末にバックを締める時のチェックリスト
- 会計後に直した伝票を一覧で見て、バックが直っているか
- 担当が空いている行(誰にも付いていない売上)が残っていないか
- 山分けした行の端数が、決めた人に付いているか
- 遠隔の注文で、誰の分か決まっていないものが無いか
- バックの決まりを月の途中で変えていないか(変えたなら、いつの営業日からか)
経営者・内勤・代理店が見るべき所
- 経営者:売上に対して、時給とバックを合わせた報酬がどれだけか(給率)。率を上げる前に、この割合で利益が残るかを確かめる
- 内勤:会計後に直した伝票と、山分け・担当替えのあった席。締めの日に一覧で確かめる
- 代理店:お店が今使っているバックの表(額・率・かける金額)をそのまま新しい仕組みに移せるか。決まりを変えずに移すのが、導入でもめない一番の近道です
バックの率は、他の店の率をそのまま使うより、自分の店の値段・時給・利益の割合から決めるほうが安全です。決めた率で月の報酬がいくらになるかを、何人分か試算してから決めます。
時給を成績で上げる仕組みはポイント制・スライド時給の作り方、給料全体の出し方はキャストの給与計算で説明しています。
UNIGHTでは、商品ごとにバックの額か率を決めておくと、iPadで伝票を入れるだけでバックが計算され、会計後に伝票を直せばバックも直ります。1つの行を何人かで分ける「山分け」はバックを人数で割り、キャストは個人ページで品目ごとのバックの内訳を確かめられます。

よくある質問
バックは時給と別に払うのですか?
はい。時給で出した額にバックを足して月の給料にするお店が多くあります。歩合だけで払うお店もあり、払い方はお店によって違います。
バックの率は税込と税抜のどちらにかければいいですか?
どちらでも構いませんが、入店の時にキャストへ見せた決まりと同じにします。TAX・サービス料を足す前の値段にかけるか、足した後の会計額にかけるかで、1本あたりの額が変わります。
シャンパンのバックを何人かで分ける時はどうしますか?
全額を担当に付けるか、付いた人数で分けるかを先に決めておきます。分ける場合は、割り切れない端数を誰に付けるかも決めておくと、問い合わせが減ります。
会計の後に伝票を直したら、バックはどうなりますか?
手でバックを集計している場合は、別に直さないとバックはそのままです。伝票とバックを同じ記録から出していれば、伝票を直すだけでバックも直ります。
バックの率はどう決めればいいですか?
自分の店の値段・時給・人件費の割合から決めます。決めた率で、売上の多い子・少ない子それぞれの月の報酬がいくらになるかを試算してから決めるのが安全です。