COLUMN

キャバクラ・ガルバのスライド時給・ポイント制の作り方|時給の段の表とエクセルの計算式

・ 経営者・店長・内勤向け

この記事の答え

キャバクラのポイント制は、ドリンク・指名・同伴に点数を付け、合計の点数で時給を段階で上げる仕組みです。作る時は「何に何点」「何点で時給いくら」「いつの点数で決めるか」の3つを決めます。売上の額で時給を上げるのがスライド時給で、どちらもキャストが自分で計算できる単純さにするのが続けるコツです。エクセルで計算する時の表のひな形と式も載せています。

目次
  1. ポイント制とスライド時給の違いは?
  2. ポイント制を作る時に決めることは?
  3. 計算例:ポイント制で時給はいくらになる?
  4. スライド時給を作る時に気をつけることは?
  5. ポイント制がうまくいかない時に多いこと
  6. ポイント制を作る手順
  7. エクセルで計算する時の表のひな形と式
  8. ポイント制で起きたトラブル例
  9. キャストに点数を見せる
  10. 経営者・内勤・代理店が見るべき所
  11. よくある質問

ポイント制は、キャストドリンク・本指名・場内指名・同伴などに点数を付け、月の合計点で時給を上げる仕組みです。スライド時給は、点数のかわりに売上の額で時給を上げます。キャバクラだけでなく、ガールズバー(ガルバ)でもよく使われます。

どちらも「頑張った分だけ時給が上がる」ので、キャストの目標になります。一方で、決まりが複雑だと本人が自分の時給を計算できず、不満のもとになります。この記事では、作る時に決める3つのことと、段の作り方の例、よくある失敗を説明します。

月の点数 → 時給(例)1,500円100点未満1,800円100点〜2,000円200点〜2,300円350点〜Aさん 200点 → 2,000円
ふだんの時給1,500円のお店の時給の段の例

ポイント制とスライド時給の違いは?

ポイント制は「数」で、スライド時給は「額」で時給を決めます。お店が増やしたいものに合わせて選びます。

ポイント制とスライド時給の比べ
ポイント制スライド時給
時給を決めるものドリンク・指名・同伴などの点数キャストの売上の額
向いているお店杯数や指名の数を増やしたいボトルなど客単価を上げたい
よい所安いドリンクでも点になり、新人も目標を持ちやすいお店の売上と時給がそのまま結びつく
気をつける所点数の付け方が細かいと計算できない売上の数え方(税込・税抜)を決めておく

どちらにしても、バックは別に付けるお店が多くあります。時給の段とバックの両方で同じものを評価すると、報酬が想定より増えることがあるので、合わせて試算します。

ポイント制を作る時に決めることは?

決めることは「何に何点」「何点で時給いくら」「いつの点数で決めるか」の3つです。

1. 何に何点を付けるか

まずは数えるものを3〜4種類にしぼります。キャストドリンク1杯、場内指名1来店、本指名1来店、同伴1来店のように、1つの単位で数えられるものにします。ショットやシャンパンのように特別なものは、別の点数にするかを決めます。

例:点数の付け方
数えるもの単位点数
キャストドリンク1杯1点
場内指名1来店2点
本指名1来店5点
同伴1来店5点
シャンパン1本10点

2. 何点で時給がいくらになるか

段は3〜5段くらいにすると、キャストが「次の段まであと何点」を覚えていられます。一番下の段は、ふだんの時給のままにしておきます。

例:時給の段(ふだんの時給1,500円のお店)
月の点数時給
100点未満1,500円(ふだんの時給)
100点以上1,800円
200点以上2,000円
350点以上2,300円

3. いつの点数で時給を決めるか

判定のタイミングは大きく3つあり、給料の計算のしやすさとキャストのやる気のどちらを重く見るかで選びます。

  • その月全体:その月の点数で、その月の時給を決める。頑張りがすぐ時給に出るが、月末まで時給が決まらない
  • 翌月:前の月の点数で、次の月の時給を決める。月の初めから時給が決まっていて計算しやすい
  • 達成した次の営業日から:月の途中で段に届いたら、次の営業日から時給を上げる。月の初めに0点へ戻す

計算例:ポイント制で時給はいくらになる?

例:その月全体で判定・Aさんの1か月
キャストドリンク 120杯 × 1点
120点
場内指名 10来店 × 2点
20点
本指名 8来店 × 5点
40点
同伴 4来店 × 5点
20点
月の点数 → 時給
200点 → 2,000円

上の段の例で計算しています。数字は説明のための例です。

この月に80時間働いたなら、時給の分は2,000円 × 80時間 = 160,000円です。ふだんの時給1,500円なら120,000円なので、点数で40,000円上がったことになります。ここにバックを足して月の報酬にします。

スライド時給を作る時に気をつけることは?

スライド時給は、売上の数え方を先に決めるのが一番大事です。メニューの値段の合計で数えるのか、TAX・サービス料や値引きを含めた実際の会計額で数えるのかで、同じ席でも売上が変わります。

  • 誰の売上か:担当が付いていない売上や、何人かで付いた席の売上をどう数えるか
  • 何を売上に入れるか:セット料金・延長・指名料・ボトル・遠隔の注文を入れるか
  • 段の幅:売上の多い子だけが上がる段にすると、他の子の目標にならない
例:スライド時給の段(ふだんの時給1,500円のお店・月のキャスト売上で判定)
月のキャスト売上時給
50万円未満1,500円(ふだんの時給)
50万円以上1,800円
100万円以上2,200円
200万円以上2,800円

上の例で、月の売上が120万円・働いた時間が90時間なら、時給の分は2,200円 × 90時間 = 198,000円です。売上の数え方を「TAX・サービス料を足す前」にするか「足した後」にするかで、同じ子でも段が変わることがあるので、決まりに書いておきます。

ポイント制がうまくいかない時に多いこと

  • 段が多すぎる・点数が細かすぎて、キャストが自分の時給を計算できない
  • 今の点数が分からず、月末まで頑張りようがない
  • 新人が点数を取れず、すぐに辞めてしまう
  • 月の途中で点数の付け方を変えて、前の分まで計算が変わってしまう
  • 時給が下がる段があることを、入店の時に伝えていない

新人には、入店からしばらくは時給の下限を約束する時給保証を組み合わせる方法があります。保証の期間が終わった後にどの段から始まるかも、入店の時に伝えておきます。

たとえば「入店から3か月は時給2,000円を保証し、4か月目からはポイントの段で決める」とした場合、3か月目までに点数が2,000円の段に届いていない子は、4か月目に時給が下がります。保証が終わる前の月に、今の点数と次の月の時給の見込みを本人に伝えておくと、急に下がった印象を持たれません。

決まりを変える時は、変える月を先に決め、すでに始まっている月の分は変えないのが安全です。前の月にさかのぼって時給が変わると、払い終えた給料との差を説明しなければならなくなります。

ポイント制を作る手順

  1. 今いるキャスト全員の、前の月のドリンク数・指名数・同伴数を出す
  2. 点数の付け方を仮に決め、全員の月の点数を計算する
  3. 点数の分かれ方を見て、段の境目を決める(上位の何人かだけが上がる段にしない)
  4. 段ごとの時給で、全員の月の報酬と、売上に対する報酬の割合を試算する
  5. キャストに決まりを伝え、始める月を決める。始めた月の途中では変えない

仮の点数で試算すると、「全員が一番上の段になってしまう」「誰も2段目に届かない」といった偏りが、始める前に分かります。

エクセルで計算する時の表のひな形と式

仕組みを入れる前は、エクセルやスプレッドシートで計算するお店が多くあります。1行に1人のキャストを置き、数を入れると点数と時給が出る表にしておくと、毎月の計算が早くなります。

ポイント制の表のひな形(上の点数の付け方・時給の段の例)
ABCDEFGHI
1名前ドリンク場内指名本指名同伴点数時給時間時給の分
2Aさん12010842002,00080160,000
3Bさん60521851,5006090,000

点数・時給・時給の分の列には、次の式を入れます。2行目に入れて下の行へ写せば、全員分が計算されます。

2行目に入れる式
列式意味
F(点数)=B2*1+C2*2+D2*5+E2*5数 × 点数を足す
G(時給)=LOOKUP(F2,{0,100,200,350},{1500,1800,2000,2300})点数が届いた一番上の段の時給
I(時給の分)=G2*H2時給 × 働いた時間

LOOKUPの{ }の中は、左が段の境目の点数、右がその段の時給で、小さい順に並べます。シャンパンのように数えるものを増やす時は、列を足して点数の式に「+J2*10」のように足します。スライド時給なら、点数の列を売上の列に変え、境目を{0,500000,1000000,2000000}のように売上の額にします。

表で回すと、月の途中でキャストが「今何点か」を知るには、内勤が表を見て答えるしかありません。伝票から数を写す手間と写し間違いも残るので、人数が増えたら伝票から自動で数える仕組みにするのが楽です。

ポイント制で起きたトラブル例

例1:同伴の点数が二重に入っていた

同伴の子を本指名としても伝票に入れていたため、同伴と本指名の両方の点数が付いていたケースです。同伴の時は本指名を付けない、など伝票の入れ方を決めておきます。

例2:その日だけ時給を変えた日の扱い

イベントの日だけ時給を上げたのに、月の判定で段の時給に上書きされてしまったケースです。その日だけの時給と段の時給のどちらを使うかを、先に決めておきます。

キャストに点数を見せる

今の点数と、次の段まであと何点かをキャストがいつでも見られるようにすると、月の途中で目標を立てられます。給料日には、その月の時給がどの段で決まったかを明細に載せておくと、問い合わせが減ります。

経営者・内勤・代理店が見るべき所

  • 経営者:段ごとの時給で、売上に対する報酬の割合がどうなるか。上の段の子ほど利益が残るかを試算する
  • 内勤:勤怠で「その日だけの時給」にした日や、月の途中で入った子の判定が正しいか
  • 代理店:お店が紙やスプレッドシートで回しているポイント表を、そのまま仕組みに移せるか。段・点数・判定のタイミングの3つを聞き取ると漏れません

バックの決め方はバック計算の記事、給料全体の出し方はキャストの給与計算をご覧ください。

UNIGHTでは

UNIGHTでは、スタンダードからポイント制と売上スライド制のどちらでも時給の段を決められ、判定は「その月全体」「翌月」「達成した翌営業日以降」から選べます。ふだんの時給のほうが高い時は下がらず、決めた段は給与の計算にそのまま使われます。やり方は使い方の「時給アップ」をご覧ください。

よくある質問

ポイント制とスライド時給はどちらがいいですか?

杯数や指名の数を増やしたいならポイント制、客単価や売上の額を上げたいならスライド時給が合います。どちらでも、キャストが自分で計算できる単純さにすることが大事です。

時給が下がる段は作ったほうがいいですか?

お店の考え方しだいです。下がる段があると頑張る理由になりますが、不満のもとにもなるので、入店の時に決まりをはっきり伝えます。

前の月の点数と今月の点数、どちらで時給を決めますか?

前の月の点数で決めると月の初めから時給が決まり、計算しやすくなります。今月の点数で決めると頑張りがすぐ時給に出ます。お店の計算のしやすさと、キャストのやる気のどちらを重く見るかで選びます。

新人が点数を取れずに辞めてしまいます。どうすればいいですか?

入店からしばらくは時給の下限を約束する時給保証を組み合わせる方法があります。保証の期間と、終わった後にどの段から始まるかを入店の時に伝えておきます。

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